仕事と心のDiary

デトックスのための文章

距離が近くなりすぎると、離れるのも難しい友人関係。

一人で過ごす時間が好きだ。一人暮らししていた頃、休日の朝に窓の外が暗く、そのうえ雨が降っていたりすると何となく嬉しかった。「家にいていい」と誰かに許可されたような、一日中部屋で映画やドラマを観る口実を得たような気持ちになった。

 

今思えば、周りにも一人が苦にならない人が多い。人との付き合い方についてある友人と話した時、「自分は自分で頑張るし、相手も相手で頑張る。必要な時はちゃんと助け合えるけど、不必要に介入しすぎないような割と個人主義っぽい関係が好きかな?」と言っていた。

 

私も、そういうのがいいと思う。昔、会社が一緒だった子と仲良くなり、よく会っていた時期があった。最初は良かったのだが、それも次第に変化していった。報告しないことがあると拗ねられてしまったり、ただ一緒にご飯や買い物をするだけでは足らず、その後どちらかの家に流れるのがセットになり始めた。

 

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つんくには申し訳ないが、私は友人でも彼でも、狭いシングルベッドで一緒に眠るというのがどうしても得意ではなかった。今思うと、「誰かと一緒に寝るの、苦手で」と言ってしまえればよかった。でも当時は悪いような気がして、なるべく泊まらずに済む方向へ持っていくことしかできなかった。

 

他にも、高級志向な所があって彼女が選んだレストラン以外はすべてNGだったり、私の転機や友人についてマウンティングのように感じられる言葉が増えていった。私も全部受け止めていたわけではなく、否定したこともあったけれど、だんだん会うのが負担に感じるようになっていった。

 

ある時から、返信が遅れるとせっつかれるようになった。最初は返信していたけれど、ある夏の晴れた日に洗濯物を干している時、携帯を見て一気に心が翳ったように感じられた。急ぎの用事でもないのに、苛々される筋合いもない。その時に、「この関係はもう終わりだな」と思った。そこからは思うように連絡も返せなくなり、結果的に疎遠になっていった。

 

一度距離が近くなると、離れるのもとても難しい。一時的に距離を置いて済ませたくても、実際には恋愛のように、付き合い続けるか終わりにするかの二択しかないように思える時もある。別に決定的な亀裂があったわけでもなく、かといって話し合った所で再び元通りにやっていく想像ができないということもある。

 

ズルいくらい幸せな人がやっている 人生が思い通りになる「シンプル生活」

 

そんな時、ワタナベ薫さんの言葉を読んで、その時の自分の心にもう一度確認した。

 

離れたいと思っている相手から嫌われて、何かデメリットはありますか?失ったら何か困りますか? シンプルに自問するだけで答えは明確に出てくることでしょう。

 

そうしたら、出てきた答えは「今無理に関係を繋いでも、私にはもう良いことがないんだ」というものだった。約束の度に背伸びして会うのはしんどいし、それを態度に出したら相手だって良い気はしないはず。すべては仕方がないこと。そう分かってからは後悔もしなくなった。

 

それと同時に、「自分が誘っても、相手が必ず受け入れてくれるとは限らない」という前提も忘れないようにしようと思った。心の内は何となく伝わるものでも、それは100%正解ではない。「自分は自分、相手は相手」。返事がない時は、静かに待つ。結果がNOでも、受け入れる。人は結局、魅力でしか相手を縛れないんだとその時に思った。