携帯を見て人から連絡が来ていない時、本当はもっと寂しいと思った方がいいのかもしれないけど、いつもどこか、ほっとしてしまう自分がいる。
「人と一緒じゃないと寂しい」という人を見ると、純粋に可愛いと感じていた。誰かと繋がることが好きな人はどこかキラキラしていて、温かみがある気もした。そういう風になりたい、ならなければいけないと思っていたこともあった。
頭ではそう思いながら、心ではいつも、繋がりの途切れたその一瞬に安堵していた。メッセージをラリーしつついつの間にか眠ってしまえるような「私」に憧れながら、本心では映画や本に囲まれて静かに明かりを消す夜に、幸せを感じていた。
私は、私が思っていた可愛い人にはなれない。だけど、それでいいのかもしれない。