眠る前のルーティンがある人は多いと思う。
『ナイトルーティン』で検索すると本当にたくさんのYouTube(Vlog)が出てくる。
こういうのを撮れる人凄い、と感心するばかり。
ナイトルーティンだけではないけど、韓国で好きなYou Tuberさんがいて。
作家の方みたい。
インテリアや人の暮らしを観るのがお好きな方に、お薦めの動画だと思う。
ホットチョコレート飲みたい。
映画は、なんだかんだで月に結構観ている気がする。
配信という天国。
だから眠る前にも映画を観るか、ドラマの続きを連続再生してしまう。
22時ぐらいから映画かけると、大体1時前には終われて就寝という感じ。
この時間に、静かな映画を観るのが割と自分のルーティンかもしれない。
学生時代に、映画の授業を取っていたことがある。
その時の担当の先生のことは、忘れもしない。
彼は『フィールド・オブ・ドリームス』という夢の塊みたいな映画を見終わった後、こう言った。
「映画は、エンドロールまでが作品なんです」と。
その先生いわく、エンドロールの最中に席を立つほど無粋な行動はないらしい。
それから私の頭には「映画はエンドロールまで」が刷り込まれ、今に至るまでエンドロールの約束を守ってしまう。
もう、先生はいないのに。
でも、エンドロールの後に「主人公のその後」みたいな形でお宝映像が流れる映画もあるし、確かに油断できないと思う。
エンドロールの曲と本編があまりにもちぐはぐだったりすると、その映画の印象も普遍的なものから個性的なものに一気に変わったりして。
あれ?と引っかかると同時に、その映画の作り手のこだわりが感じられて面白いなと思うこともある。
というわけで、エンドロールまでは観なければいけないし、映画を途中でブツ切りするなんて勿体ないことはできないと考えると、22時頃から観はじめないと間に合わない。
今日は映画が観たい!という日は、22時にはソファにスタンバイしないといけない。
なぜ、寝る前に映画を観るのか。
それは、映画がガツンと違う世界へ自分を連れていってくれるからだと思う。
眠る前に、思い出す現実が減る。(笑)
ドラマでもいいけど、やっぱり映画の方が非現実に行ける気がする。
”おやすみ映画”は個人的にも人にお薦めしたい過ごし方だなと思う。
そこで大切なのが、「どんな映画を観るか」。
何を隠そう、ここ数週間はそれで失敗している。
バキュンバキュン、流血、オカルトはあまり観たくない。
静かとはいえ、悲しい映画もあまり観たくない。
でも、映画の情報を事前に知りすぎてもつまらない。
そんなこだわりが失敗の連続を生んだ。(映画は全然悪くない)
この『フルートベール駅で』という映画をご存じだろうか。
元々私は、バリー・ジェンキンス監督という、『ムーンライト』や『ビール・ストリートの恋人たち』という映画の監督だと勘違いしていた、というのが鑑賞の理由。
なんだか、世界観が似ている気がしたんだけど……。(ただの予想)
家族のシーンとか主人公の優しさが悲しいほど温かい映画なんだけど、ただ温かいだけの映画というわけではなく、ちゃんとしたノンフィクション。
「え、嘘でしょ嘘でしょ……。」と焦っているうちに、心拍数が上がり続けるという。
その翌日、「フランス映画の、あのだらだらと日常の小さな出来事を追う感じ(失礼)が夜にはよいかもしれない!」と思い立ってかけたのが、こちら。
これね、切ないのです。
前情報なく観たので、「多分、パリの青年とどこかの少女のロードムービー的な映画か」ぐらいに思っていたら、穏やかで幸せな日々が話の中盤で崩れ始める。
表情を長映しするカメラの撮り方が気持ちを映している感じで面白いのと、穏やかなシーンももちろんあるけど、扱っている題材が題材なだけに眠る前ではなかった印象。
現実は厳しい。
眠る前に観て、よかったなと思ったのは『And While We Were Here』。
(邦題だと、『ラブ・アフェア 年下の彼』。
え?つら……。この邦題つらい)
※字幕あり動画が見つからず、世界観だけでも。
静かに流れていくセリフと、イタリアの街並み。
起伏のある映画ではないけど、ただ無邪気に楽しい時間を過ごす二人の姿がほほえましい。
そして、『フジコ・ヘミングの時間』も文句なしにお薦めしたい映画のひとつ。
古本とアンティークに囲まれながらパリのアパルトマンで猫と暮らし、年に60ものリサイタルで世界中を飛び回る。
言葉にすると素敵だけど、毎日のシーンの中でふとした瞬間に感じる、深い孤独。
孤独なんて、人間なら誰にとっても当たり前のこと。
それが生きるということ。
そんな当たり前のことを言ってどうするの?そんなの気にしたこともなかったわ。
そう、彼女から言われている気がする映画。
ナイトルーティン映画、これからも充実させていきたいと思う。